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近鉄大阪線の関屋駅・利用者数が一気に減る、残念な駅に没落した理由

近鉄大阪線の関屋駅・利用者数が一気に減る、残念な駅に没落した理由

引用:Google Map

今回は近鉄大阪線の関屋駅について、アレコレ紹介します。

Twitterにてリクエストしたら関屋駅をして~とあったんで、関屋駅に決めました。

基本的にTwitterで募集してますが、記事コメント欄やInstagramでもメッセージしてくだされば、受け付けます。

関屋駅の歴史

関屋駅の歴史

関屋駅は1927年7月1日に開業しました。

近鉄大阪線(当時は八木線)の恩智~大和高田間の空白部分が繋がって、路線が開業した時に関屋駅も開業。

詳しい近鉄の歴史は→近鉄はどうやってできた?歴史をイチからたどってみた(前編)をご覧ください。

そして開業以降は、特に大きな変化はありません。

駅の北側に住宅地ができた事と大学ができたくらい。

あとは、河内国分との間に大阪教育大前ができた事や、そのついでに路線ルートが変わった事です。

その話は→【近鉄の新駅シリーズ】大阪教育大前駅の新設はお金がかかった・・・でやりました。

関屋

駅名由来は、恐らく地名。

関屋駅の東側に「関屋」という地名が残ってます。

このエリアにはお寺もあるし神社もあって、神社は「関屋八幡神社」という名称です。

神社の創建については不明らしい。

地名そのものの由来としては、龍田山と二上山に挟まれた谷地で、大阪と奈良の境目にあることから関所が置かれていた事が由来。

参考:八幡神社 (香芝市関屋、関屋八幡神社)

関屋

大阪と奈良を行き来するルートは、王寺の方がメインです。

ですが、それは平城京があった時代の話だと思います。

それより以前の藤原京飛鳥京の時代や、桜井にお宮があった時代は、関屋を通る方が近いです。

同じような理由で、河内国分も昔から人流の多い地域でした。

関連記事:河内国分駅の引き上げ線、駅名の由来など、色々と調べてみた

てか桜井とか歴史で習ってねぇし

とボヤく人が居るかもだけど、日本の歴史教育はあまり古い時代をしっかりやらない“大人の事情”があるので、知らない人が多いのは当然のこと。

桜井は古墳もあれば、日本で最古の神社もあります。

だからこそ明治以降、複数の鉄道会社が鉄道を引っ張ろうと目論んでいたのです。

関連記事:桜井駅の歴史・鉄道各社が桜井を目指した理由

ちなみに、大阪は難波京がありました。これは飛鳥時代にできてます。

両方の都市に人・物・カネが集まってたでしょう。当然ながら人の行き来もあったと思われます。

そのため通り道になってた所にも人が住み始め、関屋には関所も設けられました。

関屋村→二上村→香芝町

というわけで関所があった所という由来から関屋という地名に。

明治には関屋村となりました。

1889年4月1日に関屋村が周辺と合併して、二上村に。

その後に今の近鉄大阪線ができました。

「関屋村があった場所」ということで、駅名を関屋にしたのでしょう。

香芝になったのは、戦後です。

1956年4月1日に香芝町が発足して、1991年10月1日に香芝市となりました。

というわけで関屋駅の住所は奈良県香芝市関屋です。

ちなみに駅の南側は穴虫エリアで、関屋とはまたちょっと別。

北側は明らかに新しく作った住宅地で「関屋北」という地名が付いてます。

関屋駅周辺マップ

大学があった関屋

関屋には以前まで大学のキャンパスがあって、2005年に副駅名「大阪樟蔭女子大学前」が付きました。

ですが、大阪樟蔭女子大学は関屋キャンパスを2015年に廃止。

同年の11月には駅名ナンバリング対応を始めたので、そのタイミングで副名標が外されました。

大阪樟蔭女子大学の関屋キャンパス廃止は、統合によるもの。

多分ですが、学生数の減少かも・・・

東大阪のキャンパス(河内小阪駅)に統合されてしまいました。

参考:学校法人樟蔭学園

今のところ、大学の敷地・建物はそのまんま。

内閣府が誘致場所として広報しています。

参考:内閣府地方創生推進室

特に用途に制限は無いらしく、何ができるかは全く予想が付きません。

そもそも、買い手が付いてないようです・・・

香芝市も「地域活性化になる何かが欲しいな」とは思ってるみたい。

参考:香芝市都市計画(PDF)

まぁ、駅から近いので立地は悪くないと思うんですけどね。

Googleストリートビューでも2022年段階で、そのまんま。

果たして買い手は付くのでしょうか・・・

関屋駅の現状と、これから

関屋駅の現状と、これから

関屋駅の1日平均乗車人員は、年々減少してます。

2019年には1961人に。

統計データ上、最高で3800人くらい居た年があり、その半分になりました。

特に大阪樟蔭女子大学・関屋キャンパスが廃止になった年にガクっと落ちてました。

駅のスペックなど

駅は2面2線でエスカレーターもエレベーターもあり、設備系はしっかりしてます。

ですが、住民の減少や大学の閉鎖が影響してるのか、利用者は全く伸びてません。

場所的には減便の対象エリアではなかったので、不便ではありません。

平日7時台の大阪上本町行きは、7本出てます。

下りの八木・桜井方面はちょっと少ないですね。

実際に香芝市の統計では市外へ行く人が多くて、そのうちの過半数は大阪へ出稼ぎや登校しに行く人が多いです。

参考:香芝市-統計(PDF)

その他の交通の便

その他の交通の便

引用:毎日新聞社

関屋駅のあたりは奈良交通・・・ではなく、香芝市コミュニティバスが走ってます。

ですが時間帯的にゃ、通勤通学向けとは言えません。

香芝市役所などに行く方法として、特に高齢者向けとして運行しています。

関屋の駅には駐車場もあれば、駐輪場もしっかりあるので、現役世代の足はそう苦労しないでしょう。

ほいでも香芝市内で考えたら、関屋駅はちょっと不便だと思います。

やはり急行・快速急行が停まる五位堂の方が便利だし、JRも一応ある下田の辺りも便利です。

わざわざ関屋に住む理由は、今の所無いかも。

関屋の発展は、大学跡地がカギか

関屋駅周辺が盛り上がるには、大阪樟蔭女子大学・関屋キャンパス跡地がカギになる・・・かもしれません。

香芝市も誘致について考えてはいるようで、そのうち決まる可能性はあります。

幸いなことに

  • 駅から近い
  • 用地が広い
  • 土地・建物付き

ということで、新たな大学がそのまんま入る事も可能です。

更地にさえしてしまえば、何でも良いらしいですが・・・

どうやら、跡地は「市街化調整区域」という縛りがかかってるみたい。

参考:香芝市・都市計画図(PDF)

市街化調整区域ってのは役所が「ストップ」をかけてる状態で、好き勝手に建物を建てられません。

ですので、買い手が決まるまで、あのまんまでしょうね。

周りが第1種住居地域なので、多少はガヤつくものでも許されるかと思います。

その辺の詳しい解説はしません。説明すると長くなる。

まとめ:関屋駅は大学跡地次第か

関屋駅は大学跡地次第か

関屋駅は、かつては大学がすぐ近くにある駅でしたが、統合で廃止になりました。

この影響で一気に利用者数が減少。

今の所、大学跡地は何も決まってなくて、売り出し中です。

この跡地次第では、また関屋駅の利用者は回復すると思います。

関屋付近は、大阪と奈良の県境なので昔に関所があった・・・らしい?

そっから「関屋」という地名になりました。

今回はこれで以上です。それではまた。

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