この記事はデジタル一眼レフカメラを使っていて
と思った事をまとめた記事です。
始めたばかりの人にとっては、特に参考になる内容となってます。
ちょっと覚えてきた人でも、今以上に良い写真を撮るための教本代わりにしてください。
デジタル一眼レフカメラの設定について
カメラの設定は主に3つあって
この調整で様々なシーンに対応できます。
走行中の車両をブレさせずに撮るなら、シャッタースピードを速く。
車両全体にピントが合うようにしたいなら、絞り値を上げる。
このように設定を変えていきます。
まずは、その辺の基礎的な所から始めましょう。
シャッタースピードについて
シャッタースピードとは光を入れる時間のことで、表記は「1/30」とか「1/400」と出ます。単位は秒。
- 1/30→30分の1秒
- 1/400→400分の1秒
このように数字が大きくなれば、新幹線が最高速度で走っててもブレずに撮影できます。
カメラの性能によりますが、ワイのカメラは1/4000~1秒の範囲で設定が可能です。
ですがデメリットがあり、シャッタースピードが早すぎると、写真全体が暗く仕上がります。
まとめると、こう。
仮に在来線のほぼ最高速度130km/hで計算すると
0.00025秒(1/4000)で移動する距離は0.9cmです。
実際は、ここまで上げる必要はなくて1/400でもブレなく撮る事はできます。
場所の明るさや他の設定次第で、また色々と変わるので一概には言えませんがね。
絞り値について
絞り値というのは、レンズの光が入る部分を開いたり絞ったりする所の数値です。
「F値」とも言います。これは英語の「焦点(Focal)」の頭文字から。
絞り値は数字が小さいほど開いて、大きくなれば絞っている状態。
開けば開くほど、焦点の合う範囲が狭くなります。
写真で手前をボケさせたり、奥をボケさせるなら、絞り値を2に近づける。
手前から奥までボケさせたくないなら、数値をデカくすればOKです。
もちろん、開けばひらくほど光を取り込みやすいので明るくなるし、絞れば暗くなります。
ISO感度について
スピードとF値が分かると、こう考えます。
確かに、それで明るさのバランスは取れますが、これには限度があります。
いくらF値を下げてレンズを開いても、元々の光量が少なかったら暗いまま。
足せる環境であればそれで良いですが、どうしようもない時はISO感度を上げます。
- 夜に撮影したい時
- 曇っていて、光が足りない時
こんな時でシャッタースピードを上げたい場合は、いくらF値を2に近付けても光が足りません。
ここで使えるのがISO感度。
感度をビンビンに上げてやると、暗い場所でもシャッタースピードを上げられます。
その代わり、画像の鮮明さを失ってしまうので、ほどほどにしましょう。
その差を分かりやすくしたのがコレ。拡大比率は同じです。
ISO感度オートとISO1600ではザラつき具合が全然違う事が分かるかと思います。
まぁ拡大しなけりゃいいだけで・・・
このISO1600ってのも適当に合わせました。
ですので、設定しながら試し撮りをして、ちょうどいい設定を見つけてください。
結局、電車を撮る時はどうすればいい?
まず初心者はシャッタースピード優先オートがオススメです。
スピードは環境に合わせて変えましょう。
- 走行中の車両→1/400~1/600
- 停車中の車両→1/30~1/60
あとは天候など明るさ次第でISO感度や、露出を変えてみて下さい。
とても天気が良い時はISO感度をオートにせず、100固定でやってみると、わりと上手くできます。
露出ってのは、↓
カメラによって違いますが、明るさを調整する事ができます。
これで暗すぎたり明るすぎるのを防げるので、ぜひ活用してくださいな。
構図の話
基本的なことが分かったら、次は構図などの話。
写真の縦横比率や、どんな構図があるのか。適当にまとめます。
写真の比率
写真の比率は基本的に3:2で良いです。その理由は
- 一般的に使用される比率だから見やすい
- 被写体のバランスが取りやすい
- 人間の視野に最も近い比率
基本的に最初から3:2となってるものが多いので、特に変更する必要はありません。
他の比率を使うのもアリです。
比率 | メリット | デメリット |
---|---|---|
1:1 |
|
|
16:9 |
| バランスが取りづらい |
4:3 | 被写体がコンパクトに収まる | 窮屈で少しブサイク |
ですので、まず4:3は使わなくて良いです。
使うのは基本の3:2だけでもOK。
車両と風景を一緒に撮る時で、雄大な風景の中にサブみたいな感じで車両が居る場合は16:9にしてみると、カッコ良いかも。
車両の顔や、特急のロゴなどを撮る時は1:1が良いでしょう。
4:3は、縦に使うとわりとしっくり来ます。
列車を撮る時の構図は、何が良い?
初心者はまず基本からやってみる事をオススメします。
ですが、構図そのものに正解はありません。
自分が「良い」と思うものを感性で撮ってみるのも十分アリです。
よくある構図については例を載せておくので、参考にしてみてください。
まずは電車の基本は、こんな感じだと思います。
右が左に車両の顔があって、最後尾まで映ってる構図。
さっきと似てるけど、低めから映すとダイナミックな感じになりますね。
逆構図です。
すれ違ってる車両を利用して、映したい車両の顔を際立たせました。
車両はナシよりもアリの方がラインが出やすくて、良いと思います。
真ん中に車両を入れて真横から撮る構図が、こんな感じ。
車体の全てを入れるのは難しいので、部分だけにすると簡単です。
空が3分の2。下3分の1に入れた構図。
縦の2分の1です。
すれ違い・離合は基本的にこの構図を使いますね。
あんまり使わないかも・・・日の丸構図です。
画角のど真ん中に被写体をぶち込みます。
派生形(?)がこんなの。
進化系(?)がこういうのです。
手前の自然物や駅の柱などを利用して、その間から車両をのぞくような構図。
風景と車両を撮る構図の一例。
全体のバランスを見ながら調整しましょう。三脚を使った方が良いですね。
これはちょっと納得いってませんけどね。(笑)
こういうのも、あるっちゃある。
構図についての考え方
よく撮り鉄の業界では、アレコレと減点対象になるものがあります。
- 余計なものが映ってないか
- ピントが合っているか
- 車体が切れてないか
- パンタグラフが被ってないか
そんなものは、まず無視。
ですが、基本として・・・余計なものは、なるべく映らない画角にする方がキレイです。
何がメインか分かりづらいので。
このように、わざと手前のものを入れる手法ってのもあります。
ですが、原則としてピントを片方に合わせるのがカッコ良いので、F値は下げた方が良いでしょう。
とまぁ言い出したらキリがないというか、正義もクソもない芸術品みたいなもん。
だから上手い人は初心者に「数をこなせ」とよく言います。
構図にしても、カメラの設定にしても、話しだすとキリがないので単純に「数をこなせ」と言うのです。
ですので、始めたばかりの人は、とにかく何枚も写真を撮りましょう。
シーン別の疑問
次はこんな時にどう設定すればいいの?
と感じた疑問を、まとめておきます。
逆光の時はどうすればいいの?
逆光の時は、露出を上げて車両が見えるようにする方が良いでしょう。
周りが白飛びするのは仕方が無い、と諦めてください。
逆に、車体を暗くシルエットのようにする方法もあります。
どちらかに明るさを合わせましょう。どっちつかずが1番ダサい。
流し撮りの撮り方
列車の写真といえば、流し撮りですね。
流し撮りを撮るなら、NDフィルターがあった方が撮りやすいです。
NDフィルターってのは、レンズに入る光の量を抑えるフィルターのこと。
便利なのはクルクル回して、フィルターの濃さ(光の量)を変えられるもの。
これ無しで撮る方法もあって、それは夜や地下ホームなど、明るくない所。
そこでシャッタースピードを落とし、横にカメラを振ることで、流し撮りが撮れます。
ですが、それで簡単に撮れるもんじゃありません。
- 横に流す時に上下にブレないように
- 左右の動きは途中で止めない
- シャッタースピードはできるだけ落とす
流し撮りはシャッタースピードを落とした方が見栄えが良いです。
ですが落とせば落とすほど、ブレが出やすいので手持ちでは難しくなります。
というわけなので、基本的には三脚を使った方が上手く撮れるでしょう。
あとは撮る前からシャッターを切った後まで、横に振り抜く事です。
ついシャッターボタンを押したときに止めてしまいがちで、これが失敗の原因。
後は、数をこなすしかない。
ちなみに最近で上手く撮れたのは1/13のシャッタースピードで撮りました。
三脚とNDフィルターありです。
難易度を少しでも下げるコツは、線路から離れる事。
離れて撮ると左右の振りが小さくて済むので、少し撮る時がラクになります。
車体の色が鮮やかにならない
これには2つ原因があります。
- カメラのコントラスト設定
- 光が散乱している
まず大きな原因が、設定そのまんまでコントラストがデフォルトのまま。
鮮やかな色にしたい場合は、コントラストを強めに設定してみてください。
もう1つが、光の散乱です。
光ってのは真っすぐに進みますが、空気中のチリなどに当たって曲がります。
その分、色がボヤけてしまうせいで、なんだかハッキリしない色になってしまうのです。
そんな時は偏光フィルターを使いましょう。
これを使うことで、真っすぐ飛んできた光だけがレンズの中に入ります。
色がよりハッキリと映るようになったり、反射する光が消えるのです。
駅で特急のロゴを写す時、蛍光灯の光や自分の姿が反射して入る時に使うと、綺麗に写ります。
ただし、寿命がある事と、レンズに入る光の量が減るために、調節をしないと暗く写るのがデメリットです。
明るさに関しては調整でどうにかなるので、そこは補正しましょう。
ちなみに普通に車両を撮る時に偏光フィルターは、あまり必要ではありません。
ただ、背景の青空や山の青々しさも出したい時や、反射が気になるなら使った方が良いです。
明るさの足りない所でブレやすい
シャッタースピード優先オートなどを、あまり考えずに使うと、明るさの足りないところでブレやピンボケを起こしやすいです。
この場合は、ISO感度を上げる事で解決できます。
もしくは走行している列車は諦めて、停まっている車両を撮るか、NDフィルターなしの流し撮りを試してみましょう。
機種によると思いますが、スピードと絞りをマニュアルにすると
今の明るさがどれくらいか、分かるよう表示が出ます。
真ん中がちょうどいい感じで、下が暗く、上が明るい。
これを見ながら調整してみましょ。
三脚は使うべき?
三脚の使用は、メリットとデメリットがあります。
ちなみに、駅の中ではほぼ100%使用禁止と思ってください。
メリットは
- 望遠時にブレない
- 構図の調整がしやすい
- 構図を決めた後の設定がしやすい
デメリットは
- 移動が面倒臭い
- 同じ構図ばかりになる
ですので個人的には、あまり三脚を使いません。
駅の中で撮影する事が多いですし、外でも色んな所から撮りたいので。
手持ちで、どうしてもブレてしまう場合は、ワキを絞めて撮る。
シャッタースピードを上げる。
カメラを持つ腕や手を壁や柵などに預けて固定する。
そしたら、ブレづらくなります。
付属品について
実際にフィルターとか買ってみて思った事を書き残しておきます。
どんなものにしてもピンからキリまであるので、まずは安すぎない程度のフィルターからにしましょう。
NDフィルター
NDフィルターはクルクル回して光の量を調節できる、可変NDフィルターがオススメです。
我々のような撮り鉄は、チマチマと固定式を取り換える暇がない事もあります。
しかも天候の変化にもすぐ対応できない。
というわけで、選ぶなら可変式。
あとはフィルターの外枠が映りこまないように、薄型を選んだ方が良いです。
PLフィルター
PLフィルターは光の散乱を無くすもの。
これも安いものからクソ高いものまでありますが、高いものは水や油に強いです。
その他の性能についても高い方が良いですけど、驚くほど違うってモンでもありません。
ですので、まず買うならこの辺でOKです。
レンズ
広角レンズ・望遠レンズは今の性能が足りてないなら、買った方が良いかもしれません。
ワイのカメラは単体で24mm~2000mmの化け物なので必要ないんですが。
例えばCanon EOS Kiss X10は18~55mmしかありません。
ですので望遠レンズを付けないと、撮り鉄にゃ厳しいスペックです。
撮り鉄にあまり広角レンズは使わないので、広角は必要ないかな?と思います。
望遠能力が足りないなら、付け足したほうが良いでしょう。
正直、望遠レンズについては「これが良い」と一概には言えないので、足りない分を足す感覚で選んでください。
200mm~400mmくらいまでプラスしたら十分です。
とりま、ここまで
撮ってて「あん?」と思った部分はこれで全部です。今の所・・・
カメラを始めたばかりの人の参考になれば良いなぁ~と思って、書き残しておきました。
また増えたら更新します。
それでは、また。
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