撮り鉄の鉄道ノート

近鉄好きの撮り鉄が好き勝手に書くブログ

河内山本駅は人名由来だった。大和川の付け替え工事でできた新田地帯

河内山本駅は人名由来だった。大和川の付け替え工事でできた新田地帯

引用:Google Map

さて、今回は近鉄大阪線河内山本駅です。

理由はよく分かりませんが、リクエストされたのでアレコレ調べてみました。

降りた事があって、近くに神社あるよ・・・とか言ってたような気がします。

駅ができた経緯や、駅の歴史。駅名の由来などが出てきたので適当にまとめました。

近鉄大阪線河内山本駅の歴史

近鉄大阪線・河内山本駅の歴史

河内山本駅は1925年9月30日に開業しました。

今の近鉄大阪線が、布施~八尾と大和高田~八木西口が開通した後

八尾~恩智の延伸時に同時開業した日です。

詳しい大阪線の歴史はこちら→近鉄大阪線の歴史。近鉄の超重要路線を深掘りする

山本駅が開業

最初は「山本駅」として開業しました。

駅名の由来は地名の「山本」

なんで、こんな人の名前っぽい地名なのかというと、人の名前から取ったから。

といっても山本さんではなく

  • 山中さん
  • 本山さん

この2人によって新田開発が行われた地域なので、2人の名前を取って「山本」となりました。

河内山本あたりは昔、大和川系の川があって何度も水害にあってました。

大和川による水害は大阪の東側で頭を悩ませ続け、江戸時代にようやっと大和川の付け替え工事が行われて今の姿に。

土地が新しく増えたので、その管理を誰かやりませんか?とオークションにかけられ

山中・本山コンビが落札。

この2人が中心になって河内山本あたりの農地が開発されました。

というわけで、2人の名前を取って「山本新田」に。

1700年代からこの地名が付いてるので、駅名採用することになりました。

時はさかのぼり、大阪線の工事

近鉄大阪線のルート設定において、現在の河内山本カーブはちょっと違和感があるかもしれません。

何でこんなにカーブきついの?

どうやら元々はもっと緩やかな線形にするつもりだったみたい。

近鉄大阪線

青線が現ルート。赤が想定ルートです。

土地を買収できなかったり、山本あたりには住宅開発の予定があったり。

そんな大人の事情も絡んで、山本でぐいっと南に向けるルートに決まりました。

信貴線の開通

1930年12月15日に信貴線が開通します。

信貴線は山の上にある朝護孫子寺への参拝ルートとして作った路線です。

朝護孫子寺はパワースポットでもありますし、最近では「関西唯一のバンジージャンプ」の場所として有名になってます。

高さは30mほどで、日本のバンジージャンプ(同一運営)では最も低いバンジージャンプです。入門に丁度良いですよ。(笑)

朝護孫子寺は勝利・金運のパワースポットとして有名です。

宝くじ当たりたい!とか思ってる人、行ってみたら当たるかもね・・・知らんけど。

駅名の改称

山本駅は1941年3月15日に河内山本駅になりました。

大阪電気軌道と参宮急行電鉄が合併して、関西急行鉄道ができた時です。

駅名についた「河内」というのは、大阪府に昔あった3国のうちの1つ。河内国が由来です。

河内の国は、今で言う枚方市が北の端で、南は河内長野まで。かなり広いです。

河内

引用:万年草・奥河内は、河内長野市と千早赤阪村を指す!!

河内山本駅の住所地、八尾市も当然ながら「河内国」でした。

ですので、河内を追記するように。河内長野だけは別ですが・・・

何となくパっとしない駅名に入れたのかなぁ?と思います。

「河内」についての疑問は別記事で解決しているので、そちらをご覧ください。

>>近鉄駅にある「河内○○駅」なんぼあるの?範囲広すぎん?

河内山本駅の今と将来

河内山本駅の今と将来

引用:Google Map

河内山本駅信貴線の追加で単式ホーム1面が追加され、今は3面5線の駅です。

準急以下の種別が停まります。

接続はしない待避設備

河内山本駅は2面4線+1面1線の駅構造をしてます。

準急以下の種別が停まる駅ですが、普通との接続はしません。

接続は隣の高安で。

河内山本では特急や急行の待避が行われてます。

待避しなくても外側線に停まるトラップ

先ほど言ったように、河内山本では優等列車を先に行かせる駅です。

ですが、上り(上本町行き)方面の電車は全て外側線に停まります。

理由は、内側線のカーブがキツイから。

河内山本駅・航空写真

引用:Google Map

この辺ですな。

さらにカーブする部分は、あまり減速しなくていいように線路に傾きが付いてます。

カント

線路を真横から見ると、こんな感じ。

カーブでは遠心力がかかり、列車にはカーブの外側にぶっ飛ばされる力がかかります。

これにより、何もなしでは進行方向に対して横揺れが起こりやすく、高速で進入すると脱線しやすいです。

また、傾きが付くとホームと接触しやすいので、スキマを空けてます。そのスキマによる転落事故も起こりやすい。

といった理由で河内山本の上りは、全停車種別がカーブの緩い外側線に入るようになってます。

信貴線の車両交換

信貴線で使ってる車両は点検で時々高安に消えたり、高安から代車がやってきます。

ですが河内山本は配線の都合で交換できません。

配線図

上り線から下り線に渡るポイントがないので、弥刀駅スイッチバックしてきます。

それもまた大変で、3回スイッチバックして河内山本に。

渡り線を作るよりはマシなんでしょうね。

弥刀駅についてはこちら→弥刀駅、謎の引き上げ線。やる気のない構内踏切を探ってみた

観光スポットは無い

河内山本駅をリクエストした人は神社があるよ、と言ってました。

調べてみると、山本八幡宮という神社がありましたが・・・これはただのお守り代わりです。

山本新田の開発時に地域の守護神的な位置づけに、石清水八幡宮の神様をコピペしたらしい。

どっかでも言いましたが、神の力は無限大で、いくらでもコピペできるようです。

あとは住宅街くらい。

撮り鉄からしたら、大阪難波発しまかぜ(7001列車)と名古屋発ひのとり(59列車)のすれ違いポイントとして有名。

動画でも写真でも収めてます。

しまかせ+ひのとり

都市計画道路の予定あり

八尾市は河内山本駅周辺の開発を予定しています。

特に駅前などについては、優先整備路線と設定。

すでに、踏切道の拡張工事は完了しています。

参考:都市計画道路の優先整備路線について(八尾市)

さらに踏切から南側の道路は、歩道の拡張工事が行われます。

道路の西側には玉串川が流れているので、そのスペースを利用。

広い歩道や休憩スペースを作る予定らしい。

都市計画道路

引用元:Google Map

五月橋の交差点には右折レーンを設置します。

参考:近鉄大阪線 山本第1号踏切道の改良工事の完成及び今後の道路整備工事について(八尾市)

駐輪場の整備も予定していて、利用しやすい駅前になりそうです。

まとめ:河内山本駅は人の名前から取ってた

河内山本駅は人の名前から取ってた

山本って人名っぽいよね、と思ってたらマジで人名由来でした。

ですが、山本さんではなくて「山中」「本山」の2人の名前を取って山本です。

河内山本駅あたりは特に見どころはありません・・・桜並木はあるらしい。

ただ、しまかぜ・ひのとりが並ぶポイントではあるので、ぜひ難波発しまかぜが運行する日の10時55分頃までに行ってみてください。

駅から見える範囲ですれ違うはずです。

どっちも動いてるんで撮りづらいですがね

SNSに撮った写真を載せてるので、ぜひご覧ください。

スマホ画面用・写真ダウンロードページ
撮った写真をスマホの画面用サイズに切り取りました。ぜひ、お使いください。

Instagram
↑毎日20時頃に更新!主に近鉄車両を撮ってます。

Twitter
アカウントを持ってる方はぜひフォローを。

ファンティア
特によく撮れた写真をアップします。アップ済みから未公開まで

PIXTA
未公開写真を公開、販売中!

ランキング