引用:近畿日本鉄道
阿部野出たら、次は尺土。そして高田市。次が橿原神宮前で、吉野線は結構停まるし・・・どゆこと?
だから、まぁ分かるっちゃ分かるんですよ。
名張・桔梗が丘の方が理解不能ですけどね・・・でも桔梗が丘はほんの一部だから話変わるけど・・・ブツブツ
あ、桔梗が丘のことはこちら→大阪の飛び地?名張市の桔梗が丘駅に特急が停まる理由です。
話を戻しまして、なんで南大阪線の特急停車駅に隣駅の尺土と高田市が設定されたのか、その理由を今回調べてみました。
尺土駅・高田市駅が特急停車駅になった理由
ざっくりまとめると、こんな時系列でした。
大和高田市は奈良の主要都市
大和高田市は2022年4月現在、人口で見ると奈良県で6位。天理市といい勝負をしています。
奈良市 | 352,264 |
橿原市 | 120,197 |
生駒市 | 118,139 |
大和郡山市 | 84,360 |
香芝市 | 78,782 |
大和高田市 | 63,056 |
天理市 | 62,387 |
参考:国土交通省調査(PDF)
このうち近鉄が定期特急を停めてないのは、郡山・香芝・天理ですが天理は行き止まりの天理線。
郡山と香芝は急行が停まります。
停車駅間隔や需要の都合上ですね、多分・・・郡山と香芝は。
特急停車駅に設定された1970年頃は大和高田市の人口が右肩上がりだったし、高田千本桜を見たい人を運ぶ需要もあるわけで、まずは一部停車から。
1980年には高田市駅は全列車の停車駅となりました。
バブル崩壊が原因か、吉野観光需要の低迷
平成に入り、バブルが崩壊。それが原因かは定かじゃないですが、吉野の観光需要がダウンし始めたそうです。
近鉄は
このように考え、飛鳥地域や葛城地域の観光産業を活性化させることを考えました。
飛鳥といえば、飛鳥宮や古墳群ですね。
葛城は、葛城山くらいなもんですが・・・
通勤需要が増大する
家は郊外に。仕事は都心で。このように考える人も居て、大阪に通勤する人の一部が葛城市や御所市に家を構える人が増えたようです。
近鉄は観光の掘り起こしや日常的な利用者のことを見越して、尺土駅も特急停車駅にすることを決めました。
このため、南大阪線は阿部野から32.3キロも走ったと思ったら、隣の駅にも特急が停まることに。
南大阪線の運行に支障がでない
個人的な見方ですが、南大阪線は運行頻度がアホほど高いと言いますが、それは阿部野~古市の話。
古市~橿原神宮前はそんなに密に運行してないので、連続で特急を停めても他の車両の邪魔にならないでしょう。
この古市~橿原神宮前間の運行頻度も連続停車駅を良しとした理由になってる・・・かもしれません。
本当に特急需要はあるのか?尺土駅
引用:Google Map
というのも、朝ラッシュは御所始発の準急阿部野橋行きが出ているので、特急を停めるほどの需要があるの?と少し謎だったのです。
夕ラッシュ下りは需要ありそう
朝は置いといて、帰宅ラッシュの特急需要は考えられます。
なぜかというと理由は3つ
- 結局、ラッシュはどの普通~急行まで混雑する
- 急行に集中しすぎる
- 御所線の接続が悪くない
ということから、御所市や葛城市中心街の新庄のちょっとお金に余裕ある人層にとっては嬉しいダイヤ設定だから。
しかも阿部野発の特急は20時台以降にならないと古市に停まらないので
と部下に仕事を投げられる人は、すんなり快適に帰れるわけです。
やる気のない(?)JR西
奈良は完全に近鉄のテリトリーで、路線網もそうだけど運行頻度がケタ違いなんですよね。
御所市や葛城市の人が電車でどっか出掛けるとしたら、結局は近鉄利用で大阪。
わざわざ時間をかけて王寺や奈良市まで行きません。
そもそもJR和歌山線が壊滅的で、JR御所駅の朝ラッシュ時間帯で上りが6時~7時台の2時間で5本と、どこぞの田舎です。
しかも9本中6本は、阿部野橋への直通準急です。
帰宅ラッシュ時も御所で見ると、JRは壊滅的に悪くて大阪から御所までJR使う人居ないでしょって感じ。
- 近鉄:640円(760円)
- JR:770円
近鉄は来年4月の運賃改定で36~40営業キロは760円になりますが利便性を考えると、近鉄の勝利。
なんか奈良県知事が文句垂れてたけどな、ケチつける暇あるなら仕事せぇや。
余談・・・尺土駅の駅名
これは調べてる最中に見つけたんですが
尺土というのは、地名「奈良県葛城市尺土」から付けた駅名です。
で、この尺土という地名は何やねん?というと
- 尺土の辺りで赤い土が出ることから「赤土」
- 「赤」は印象が良くないから別の字にしよう
- うーん・・・「尺」にしよう
このことから、尺土となったそうです。
参考:葛城市
どっちかというと尺土の土は「紅土」という部類で、一般的な赤土とはまた別ものらしいですわ。
ただ、周りより土の色が赤いよねってだけの話。
で、印象が良くないから別の字にしたという地名や物の名前はよくあります。
- 窪田→久保田
- 葦→ヨシ
くぼみってなんか良い感じしないよね、ってことで漢字を変えたり
植物のアシって嫌な感じだから、ヨシに変えよう。
同じ理由で、「赤」は血や火と関連づけられてて、あまり良い印象がないようです。
昔の日本は女性の経血(生理)については、理解が全くなくて家の奥にぶち込んでましたね。
それに関しては、赤の別読みが「しゃく」だからです。
カレンダーをよく見てる人なら分かりますが、赤口とか大安と書いてますね。
赤口を「しゃっこう」と読みます。
赤口どうこうまで説明すると長くなるのでやりませんが、とにかく「赤」を「しゃく」と読めるので長さの「尺」に変えたんです。
つーわけで、尺土となりました。
まとめ:尺土と高田市駅が連続で特急停車駅になった理由は
高田市駅の方が早くから特急停車駅になってましたが、人口の増加や需要の変化で尺土も停めた方が良いかも!?
そう考えた結果ですね。
こんな、どっちも全停車駅なのに隣って吉野線を省いたら上本町・鶴橋と伊勢市・宇治山田だけ。
上本町・鶴橋は超主要駅やし、伊勢市・宇治山田は色々な事情があったし
だけど尺土・高田市はそれぞれ別の理由で隣になっちゃったって感じですね。
今回はこの辺で・・・ほいじゃ、またの。
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