桔梗が丘の興亡。なぜ同市内で隣なのに特急停車駅になったのか調べてみたら

引用：Google Map

たまに特急停車駅一覧（ワイの脳内）から消える駅です。

なんでまた

同じ市内
隣駅同士で
都会でもないのに連続で

他にも隣合ってる所はありますが・・・

尺土は大和高田市じゃないし、尺土は支線の起点駅だし。

伊勢市・宇治山田・五十鈴川は超観光地だし。

桔梗が丘はイランやろと思います。

といっても、ラッシュ時の片方向のみの限定的な停車なので、そこまで言う事じゃないかな。

でも気になったから取り上げます。

この記事の内容

桔梗が丘駅に特急が停まる理由
桔梗が丘駅ができた経緯、歴史
オールドタウン桔梗が丘はオワコンか

<<名張

大阪線

美旗>>

桔梗が丘駅に特急が停まる理由は、近鉄GHDの策略か

簡単に説明すると

宅地開発の計画があった
近鉄GHDが宅地を売る
伊賀鉄道が部分廃止
代替駅を作った
利用者が増えたので特急停めたった

大規模な住宅地開発が行われた

名張市は気候については置いといて、立地的には優れていて

伊賀市や津市に比較的近く
隣は奈良県
近鉄を使えば1時間で大阪

こんな場所なので、住宅地をどーんと作ろう計画が出ました。

そこに入札でゲットしたのかどうか知らんけど、近鉄グループが参入。

近鉄不動産が住宅地を販売しました。

わりと昔で、1964年に入居開始＋桔梗が丘駅の開業です。

伊賀線の廃止

引用：Google Map／nasiji 1026さん

今で言う近鉄は、大阪線の全通前に伊賀線を吸収しています。

その後しばらくは大阪線と伊賀線は共存してたのですが、戦争で一時的に西名張～伊賀神戸間を休止。

終戦後に復帰しました。

ですが、事業整理とかで結局は西名張～伊賀神戸間は廃止する事に。

同じ会社で
名張くらいの規模で
並行路線

必要無いでしょ、という理由で無くなりました。

また、名張と美旗の間の山を切り拓いて住宅地を作る計画があるし

路線廃止で蔵持駅と西原駅が無くなるから

という事で、桔梗が丘駅を新設しました。

蔵持駅と西原駅

引用：Google Map

蔵持駅と西原駅は、このあたり。

関連記事：伊賀鉄道伊賀線の歴史。立ち上げや関西本線との関係は？

桔梗が丘住宅地はヒットした

立地は良いし、夢の一軒家が買えるし

高度経済成長期にメチャクチャ人が移り住みました。

それに伴って、桔梗が丘駅の利用者数も増加。

1990年には駅の西側にも住宅地が増えて、1995年にはピークを迎えました。

桔梗が丘駅が特急停車駅に設定されたのは、同じく1990年。

利用増を見込んで、ダイヤ改正したんでしょうね。

自分で沿線開発して、自分らの利益を増やす。

これが私鉄の強みですな。

どっから持ってきた「桔梗」

桔梗が丘駅は桔梗が丘住宅地とセットでできましたね。

じゃぁ、この桔梗はどっから取ってきたのか・・・

それは藤堂家です。

名張に居た大名は藤堂家。その藤堂家の家紋が桔梗紋なのです。

そっから桔梗が丘と名付け、その後にできた住宅地は桔梗についで、花にちなんだ名前が付けられました。

増えたら減る。まさに盛者必衰？

桔梗が丘住宅地の入居開始が1964年です。

仮に30歳で家を買ったてたとしたら、1994年で60歳。

子供へ相続されるとはいえ、減少の波はやってきます。

香芝市で住宅開発が進んだり、やっぱ都心に住みたいという人が増えた事が原因です。

1988年～2007年の輸送実績

1988年～2007年の輸送実績です。

キレイに30年で減少に転じてますね。

ピークの1995年調べ、特定日の乗降人員は13129人

最新の2022年特定日は、4212人です。

3分の1程度になってます。

参考：乗降人員

特急停車駅からの格下げはある？

今よりさらにガラガラと少なくなるようであれば、特急停車駅じゃなくなるかもしれません。

ですが、そう簡単に変更にならないと見ています。

まだまだ大阪への就業者が多い
安く一軒家が買える
降格は、あんま見ない

何だかんだで家持ちたい勢は居るので、どうしても欲しい人は買うんじゃないでしょうか。

ワイは賃貸派ですけど。

桔梗が丘駅のあたりに住んでる人は

自然が多いし治安が良い
車がないと買い物難民になる
どちゃくそ田舎ではない

という具合。

1度昇格したら、降格するのは大変ってのもあるんで、特急スルーは無いでしょうな。

近鉄不動産が絡んでるし。

桔梗が丘駅のエリアはどうなる？近鉄プラザ閉店したぞ

引用：Google Map

桔梗が丘駅を降りた東口すぐには、かつて近商ストアがありました。

そっから近鉄プラザ桔梗が丘店になったと思ったら、今度は百貨店に。

2001年からは近鉄百貨店の直営店だったんですが・・・

2018年の3月末で閉店しました。

その後、なんやかんやあったものの2022年に完全閉鎖。

しかも解体工事すら未定のままで、放置されてます。

名張市議会の動き

名張市議会では、さっさと更地にして地域活性の拠点を作るべきじゃないか

などと議論はしてましたが、具体的な話はまだできてません。

下手すると、そのうちツタが巻き付くんじゃねぇかと思います。

参考：名張市議会会議録検索システム

昔の企業誘致が効いている

引用：Google Map

桔梗が丘エリアには離れた所に工場がボコボコあります。

住宅地とセットで誘致した産業地区でしょう。コレがわりと効いてます。

有名どころでいえば

コクヨ・ノーベル製菓・ユニチャーム・LIXIL

って所ですか。

近い所に働き場所があるって事で、わりと減少傾向は抑えられてるかもしれませんね。

英心高等学校桔梗が丘校

通信制ではありますが、私立高校があります。

英心の本部は伊勢市。

月・水・金が必修で、火・木は自由登校日となってます。

普通の通信制高校です。不登校に特化しているわけではないので、その点は注意した方が良いでしょう。

平井堅が育った町

シンガーソングライター平井堅が育った町は名張市でも桔梗が丘です。

16年ほど居たらしい。

配信限定でシングル曲「桔梗が丘」を作ってます。

ミュージックビデオでは桔梗が丘駅や近鉄電車が映ってますね。

ミサワホームのCMのために書き下ろされた楽曲です。

曲について、当人のコメント↓

今回楽曲制作のお話を頂いて、改めて「家族」について考えました。まだ自分の家庭を持っていない僕にとって、ふるさと「桔梗が丘」が帰る場所であり、家族の象徴です。肩を落とし、玄関のドアを開けた時、母の「おかえり」が悲しみを和らげる絆創膏だったあの頃。

そんな心象風景を歌にしました。この曲が、みなさんの心の絆創膏になれば幸いです。

引用：平井堅、初めて親目線で書いた郷愁ソング「桔梗が丘」配信