引用:Google Map
駅名のとおり「道明寺」があるのかな?
そういや、桜餅で道明寺って言う種類があるけど、関係あるのかな?
なんて思ったので、調べてみました。
道明寺駅の由来、歴史を調べてみたら「またお前か」
引用:Google Map/yunosuさん
まずは道明寺駅と名前が付いているので、道明寺という寺があるか探してみました。
すると、すーぐ見つかりましたね。
ちなみに大阪線の法善寺駅の近くには「法善寺」がありません。
道明寺駅の開業
1898年3月24日に開業しました。
同じ日の駅は他に、柏原駅と古市駅です。
古市駅はこちら→近鉄、最古の駅の1つ『古市駅』で見られるKTクオリティとは
駅名の由来は「道明寺」でしょう。
道明寺はどんな寺?
引用:Google Map/道明寺さん
道明寺ができたのは6世紀ごろで、594年と言われてます。
この時代は聖徳太子がバリバリ働いていた時代です。
ご存知の通り皇族なんですが、仏教関係でも活躍しました。その理由は・・・
摂政というのは天皇の代わりに政治を行う人の事。
当時は女性天皇の時も含め、天皇が幼い場合や病弱の時、空位の時に摂政が置かれました。
そう言った所、道明寺駅~土師ノ里駅の辺りのお偉いさん「土師さん」が土地を寄付しました。
そうしてできたのが道明寺です。
※当初は「土師寺」と呼ばれてた。
引用元:Google Map
その塔の土台だった石は保存されてます。
道明寺天満宮も最初は土師神社でした。
菅原道真との関係
現・道明寺(土師寺)には菅原道真の叔母さんが住んでたそうです。
道真公は、よく遊びに来ていたらしい。
さて、この菅原道真との関係が「道明」という名称へ変わるポイントでした。
菅原道真の別名というか、あだ名が道明だったのです。
実はあだ名だという歴史上の人物は、結構居ます。
むしろ"あだ名"の方でないと分からん人も居るでしょう。
あだ名 | 本名 |
---|---|
夏目漱石 | 夏目金之助 |
正岡子規 | 正岡常規 |
誰もが聞いて「あ~」となるのは、この辺り。
こうして菅原道真の「道明」が寺や神社の名前となり、歴史を重ねるうちに地域に根付いたのでしょう。
自然災害によるものと国家政策で振り回された?
引用:Google Map
道明寺駅のすぐ東には石川が流れてます。
石川が氾濫して水が流れこみ、道明寺は一段高い神社の境内に避難しました。
それからしばらくは道明寺と道明寺天満宮は一緒になってたのですが・・・
1872年に神仏分離が国会で決まり、道明寺は東高野街道を挟んだ西に移転しました。
ですので、たまたま隣に置いたというよりは
参考:蓮土山道明寺
このような経緯がありました。
桜餅・道明寺は道明寺が由来
桜餅でも関西風の事を道明寺。対して関東風を長命寺と言います。
長命寺は置いといて・・・
道明寺桜餅は、道明寺駅の近くにある道明寺が由来です。
- 道明寺の尼僧が作ってたのが保存食「
糒 」 - 余った米を干して乾燥したもの
- これを粗く挽いたものを道明寺粉と言う
- 和菓子の材料で、米粉と似たようなもの
- この道明寺粉を使って作る桜餅だから道明寺
道明寺粉でなくとも、もち米でもほぼ同じです。
ちなみに関東風は、小麦粉と白玉粉が生地の材料なので食感がまるで違います。
道明寺駅の周りは古墳だらけ。古市古墳群の中の住宅街
引用:国土地理院地図
応神天皇陵・仲津山陵・允恭天皇惠我長野北陵が近くにあります・・・といっても土師ノ里駅の南北ですけど。
やはり道明寺なので道明寺や道明寺天満宮が近い。
敷地自体は土師ノ里からも近い距離ですが、門が反対方向なので道明寺からの方が行きやすいです。
道明寺
引用:Google Map/金本陽平さん
道明寺には国宝、木造十一面観音菩薩立像があります。
9世紀に作られた、菅原道真の作品。
およそ1mほどの像で、ヒノキの1本作りです。
きらびやかな装飾などはなく、わずかな絵具だけでほぼ木肌のままで仕上がってます。
国内に国宝の仏像は141基しかありません。
また道明寺は札所で
となってます。
聖徳太子霊跡は、聖徳太子にゆかりのある28の寺。(今は36番まである)
河内飛鳥古寺霊場は、大阪府にある飛鳥時代に創建された古寺を巡るもので、15番まである。
別に両方1番の四天王寺が凄いとか、そういう意味ではなく
単に「回るなら、この順番がオススメだよ」って意味の番号です。
道明寺天満宮
引用:Google Map
道明寺天満宮の創建は西暦3年と言われてて、またこれかなり古いです。
土師さんの初代、
どうやら野見さんのまたこの先祖が
ホンマかいな?ってレベルやね・・・(笑)
天満宮の宝物館には国宝6点、重要文化財2点、大阪府指定文化財1点、藤井寺市指定文化財2点があり
天満宮の奥には、80種800本の梅が植樹されてます。
参考:道明寺天満宮
玉手橋
引用:Google Map
石川に架かってる歩行者専用の橋は、1928年3月17日に大阪鉄道によって架けられた橋です。
この時期は大阪鉄道がイケイケの時で、投資しまくってました。
まさかこの後で右肩下がりになるとは、思わんかったでしょうね。
玉手橋は2001年10月12日に、国の登録有形文化財に登録されました。
これは玉手山遊園地へ行くためのコンクリート橋です。
現在は、玉手山公園になってます。
道明寺駅の周辺は整備される可能性アリ・・・しかし
引用:Google Map
道明寺駅の周りは住宅街+寺社。あと産業エリアが少しある所です。
駅をどうこう変えるという話は無さそうですが、周辺の整備は検討してるみたいでした。
交通広場を検討してた
藤井寺市は、将来的には歩きやすくて車通りも良くなる道路を敷きたい・・・と考えてました。
小学校近くの通学路も狭すぎ問題もあって、課題の多い地域です。
特に道明寺駅~商店街~道明寺天満宮・道明寺のルートは、整備の必要があるんじゃねぇの?と藤井寺市マスタープランには書いてました。
参考: 藤井寺市都市計画マスタープラン
サントリーの工場があった産業エリア
道明寺駅の周りには住宅街もありますが、工場もチラホラあります。
かつて駅のすぐ近くにはサントリーの工場があり、お酒を造ってました。
他に配線ケーブルの工場や、バルブの会社、アルミの建材店などがありますね。
閉院する市立藤井寺市民病院
引用:Google Map
道明寺駅からわりと近い所に、市立病院があります。
この病院は2024年3月31日で閉院。
- 病院の運営継続が難しいこと
- 建物が古く、老朽化問題がある
藤井寺市民からは「存続しろ!」という声があったそうですが、市議会で閉院が決定しました。
なんしか医師の不足や、病床使用率の低下で、カネ周りが悪かったそうです。
そんな状況で、建物の老朽化問題も出てきて
コスト的には閉院した方が良い、という結論になりました。
ま、総合病院はそんなに遠くない所にありますし・・・
そもそも藤井寺市くらいの規模で市立の総合病院を持つ事が、無茶だと思います。
藤井寺駅の方まで行けば、市立保健センター(休日急病診療所)があるんだから・・・そこまで怒る事じゃないでしょうに。
まとめ 道明寺駅は元を辿れば菅原道真が由来だった
引用:Google Map
道明寺駅の近くには、ちゃんと道明寺という寺がありました。
桜餅の道明寺も、この寺が由来。
元々は土師神社だった神社も、道明寺天満宮に名称が変更されました。
この「道明」ってのが、実は菅原道真のあだ名だったらしい。
どんだけ道真好きやねん、と思う所でした。
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