引用：国土地理院地図
近鉄下田駅は、近くに同じ駅名がないのにわざわざ「近鉄」と付く駅です。
同じような駅は近鉄宮津。
宮津は同じ京都府内の宮津市（天橋立があるところ）に宮津駅があるため、区別の為に付けてます。
下田駅は他に青森や静岡にあり、青森がそのまま。
静岡は、伊豆急下田です。
じゃぁ大和下田でしょ！と思うけど、実際は近鉄下田・・・これにはちょっとしたワケがありました。
- 近鉄下田駅となった理由は、駅の歴史にある
- 下田と高田は関係ある？地名の元ネタ
- 下田はただの住宅エリアじゃないぞ、超パワースポットあり
近鉄下田駅と、冠称が付いた理由はJR西のせいだった？
近くに同名駅はねぇし、あったとしても青森です。
じゃぁどうして「近鉄」と付いているのか、その理由はすぐ近くの香芝駅にありました。
近鉄下田駅の開業
1927年7月1日に大軌が下田駅を開業しました。
特に駅名被りについては気にせず、そのまま17年放置されます。
1944年6月1日に、区別のために会社名が入り「近畿日本下田駅」に。
ちょうど近鉄が南海と合併した時の話です。
詳しい近鉄の歴史はこちら→近鉄はどうやってできた？歴史をイチからたどってみた（後編）をご覧ください。
1970年3月1日、近鉄下田駅に改称しました。
JRの下田駅が名前を変えてしまう
引用：photoAC
この日はJR五位堂駅の開業日でもあり、ついで改称と思われます。
ちなみに香芝市の発足は1991年10月1日です。
どういう意図があったか分かりませんが、自治体名の駅名を付ける事にこだわりがったのか、市役所の近い下田駅を香芝駅にしたのでしょう。
近鉄はイチイチ変えるのが面倒だから、放置プレーにした結果・・・近くに同名の駅が無いのに近鉄と付いてる駅になりました。
青森にも下田駅があるので、区別のためにも「近鉄」を付けたままにしました。
年表にしてみると
| 1891年 | （現JR）下田駅が開業 |
| 1927年7月1日 | （近鉄）下田駅が開業 |
| 1944年6月1日 | 近畿日本下田駅に変更 |
| 1956年4月1日 | 香芝町が発足 |
| 1970年3月1日 | 近鉄下田駅に変更 |
| 1991年10月1日 | 香芝市が発足 |
| 2004年3月13日 | 下田駅を香芝駅に変更 |
香芝という地名はポっと出てきたもので、下田・五位堂・二上・志都美が合併して発足した新しい地名です。
合併の少し前にできた香芝中学校から取ったもの。
その辺りの俗称地名が「カマシバ」と言われてて、そっから変化したようです。
コウノシバ（香の芝）となり、カシバとなりました。
参考：香芝市の沿革
下田と高田の関係？
下田の辺りは、鎌倉時代に下田山と呼ばれていたようです。
山があったんかどうか、知らんけど
また、二上山のふもとにある村で、高田あたりよりは低い所という意味もあったと思われます。
高田は標高60mほど。
下田は50mくらいです。
参考：地名の由来
そんだけ古くからあった地名で、1889年には下田村が発足したこともあって、駅名を「下田駅」にしたと思われます。
結局、どっちの方が便利やねん
利用者数から分かるように、近鉄下田駅の方が利便性が高いです。
2019年度の1日平均利用者数は
約1.56倍、近鉄下田駅の方が多いです。
何よりも運行本数の多さがポイントでしょう。
香芝駅は快速JR難波行きがありますが、わずか5本です。
近鉄下田駅は準急・区間準急ではありますが、倍近くの運行本数があります。
運賃もほぼ変わらないので、本数の多い近鉄の方が便利です。
近鉄下田駅すぐ近くのパワースポット凄すぎ
そこらにある、町の小さな神社のような感じですが、名前で「あっ」となる人も居るかも？
鹿島神社と鹿島神宮の関係
鹿島神宮は茨城ですが、なぜこんな奈良の縁もクソもなさそうな所にあるのかというと・・・
- 1159年の平治の乱で源氏敗北
- 京都から追い出され、東へ逃走
- 愛知で襲われ、一部の人だけが逃げ切り
- 茨城の鹿島神宮までたどり着く
- 鹿島の力を分けてもらい、西へ行く
- 下田に着いた時、茨城県鹿嶋市の景色に似てると思った
という理由で下田に祠を建てて、鹿島神社ができました。
あの鹿島神宮と同じですので、わざわざ茨城まで行く必要はありません。
祀られてるのはタケミカヅチという雷と剣の神。戦いが強い神様です。
勝負事を控えている人や、新しい事に挑戦する前にはピッタリのパワースポットでしょう。
奈良市の春日大社も同じですが、駅から遠くて人が多いので、ゆっくり参拝したいなら下田の鹿島神社がオススメ。
狐井城山古墳
五位堂駅からも行ける範囲ですが、狐井地区は下田村なのでこちらで紹介。
紹介・・・といっても、謎多き古墳ですが。
なんせ埋葬されている人が分かってません。
宮内庁が手を出していない時点で、お察し下さい。
一説には武烈天皇（25代）とも言われてますが、根拠がハッキリしないようです。
もう1つが葛城あたりを支配していた豪族、葛城氏。
長さ140mほどの前方後円墳のようで、大きさと形状から、それなりの人と推察されます。
この古墳に収められたとされる石棺の蓋は、ふたかみ文化センターの目の前に野ざらし展示されとります。
近鉄下田駅からは歩いて10分とかからない所です。
文化センター内には、香芝市二上山博物館もあるので興味ある人は行ってみてね。
まとめ：下田駅に近鉄が付くのはJR西のせいが半分
その後でJR西が、下田駅から香芝駅に名称を変更したことで「近鉄下田」だけが残りました。
そんな事でイチイチ名称変更するのが面倒だし、費用もかかります。
また青森県に下田駅があるので、区別のためにも近鉄下田駅のままにしました。
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