引用:Google Map
今回はTwitterでリクエストを頂いた、薬水駅について調べてみました。
他にもありましたが、吉野線の駅を全然やってなかったので、先に薬水駅をやります。
薬水駅といえば、謎の水です。
それについても軽く考察してみました。
薬水駅の成りたち。魔法の水は何だったのか?
引用:Google Map/塚本悠太さん
薬水駅は吉野線の開業時にはなく、あとで追加されました。
現在の駅の周りを見て感じますが、そりゃ優先して作るような地域じゃないね・・・と思います。
吉野線の開業
良質な吉野材木を、桜井へ運ぶための貨物鉄道が元です。
最初の開業は、今の六田駅~吉野口駅。(1912年10月25日)この時はまだ薬水駅はありません。
ちなみに六田駅が起点駅だったから、あれだけの敷地があり、今は車庫として使用されているのです。
なぜ、吉野口までだったのかというと・・・
まずは次へのステップアップに必要な、稼ぐための路線と考えられます。
吉野口~橿原神宮前の開業まで、11年くらい開いてるからです。
まだ薬水駅はなし。
吉野口~六田間の開業から11年後に吉野口~橿原神宮前(旧駅)が開業します。
これで、ほぼ今の吉野線が完成しました。
薬水駅の開業
吉野口~橿原神宮前(旧駅)の開業から2ヶ月後の1924年2月7日に、薬水駅が開業しました。
現在の航空写真を見ても、なぜ他の2駅よき先にできたのかは想像できるかと思います。
- 福神の南は明らかに新興住宅地
- 福神の北と薬水なら薬水の方が住民が居そう
- 大阿太の辺りも、特に何も無い
ということで、薬水駅が先にできた。と考えられます。
駅名の由来は
駅名の由来は、地域名の「薬水村」です。
開業の1924年にはもう薬水村はなく大淀町薬水ですが、その前は薬水村でした。
なぜ、薬水村なんていう変わった名前なのかというと・・・
弘法大師が「この水飲んだら治るよ」と言った、魔法の水があるからです。
場所はココ。
実際に行ってみると一般人の家の敷地内ですが、近くまで行けて撮影もOKのようです。
薬水はどんな水?
弘法大師(空海)が奈良の室生寺と高野山の間を行き来していた時、薬水の辺りを通ってました。
たまたま通りがかった時、村人の間で病気が流行っていたので
とアドバイス。そしたら病気が治りました。
実は弘法大師、医薬関係にも強いのです。唐に渡って勉強したそうです。
こうして薬のような水が湧き出る地として、薬水という地名になりました。
と、信心の無い人が水を使うと、逆に失明になったそうです。
この事から、アルカリ性の水なのかな?と考えました。
アルカリ性の水は、扱いを間違えて目に触れてしまうと、失明の危険性があります。
ですが、飲む事で症状を改善する薬にもなるのです。
いわゆる弘法水には変わった特徴があると、水質分析の結果が示されてます。
普通、日本の水はミネラル分が多くなく、だいたいの天然水はpH7の中性に近い。
ですが、弘法水はミネラル分が多かったり、pHがどちらかに傾いてて酸性水かアルカリ水だったり、何かしらの特徴があったみたいです。
参考:立正大学・河野忠、研究室
大淀町薬水の薬水がどんな特徴かは分かりませんが、勝手な想像からするとアルカリ性の水だったんじゃないかな?と思いました。
弘法水が湧き出る井戸は、薬水駅ができる前から1日数千人の人がお参りで賑わってたそうです。
参考:薬水の井戸
薬水という土地は、小さな街道だった可能性
薬水は、吉野と橿原・桜井を結ぶルートの1つで、恐らく最短ルート。
吉野といえば桜ですが、吉野は林業地帯でもあり、歴史的にも重要かつ古い地域です。
そんな吉野エリアと、神武天皇御陵がある橿原や昔の朝廷があった桜井を行き来するには、今の吉野線とほぼ同じルートを使うのが最短かなと思います。
人の行き来があれば、モノやお金も流通しやすく、住んでいてもあまり不便なエリアではなかったでしょう。
そして現代でもちょっとした民家や農地が残り、薬水に駅が新設されたのでしょう。
まだマシ?薬水駅は吉野線の秘境駅とは言えない
引用:Google Map/原田修さん
薬水駅は1面1線の小さな駅で、トイレも改札もない駅です。
ですが、隣の大阿太駅の方が利用者数が少ない。
好き勝手言いますが、吉野線の中で存在価値が少ないのは大阿太駅の方だと思います。
ただの行き違い用の駅じゃないかな?
薬水駅は、まだ見る所がある
薬水駅は、駅名の由来となった薬水の井戸がありますし、歴史的なレンガ積みの橋もあります。
「薬水門」と名前が付けられていて、吉野線を作る時にできました。
この橋の造りは珍しいため、土木学会が推す橋として「土木遺産」に登録されてます。
参考:薬水拱橋
特急は停まりませんが、西青山ほど行きづらい駅ではありませんし・・・
駅から吉野方面を見ると、S字カーブになっていて、撮り映えもある駅です。
大淀町の現状
薬水駅がある大淀町は、昼夜間人口比率が90%
つまり仕事や通学で外に行く人の方が多い状態です。
住民の転入もありますが(福神駅周辺の影響)引っ越しで出て行く事も多く、人口流出は止まりません。
見る所はある、と言いましたが観光資源としては弱すぎますね。
大淀町はそもそも、吉野の玄関口としての役割。そしてベッドタウンとしての顔もあります。それで町がある程度維持できているっぽいので
こんな事をちょっと思ってるかも。
まだ福神や下市口、六田あたりに投資した方が効果はあるでしょうね、多分。知らんけど。
せめて、階段でしか繋がってない駅は改善した方が良いと思いますが。
まとめ:薬水駅の薬水は気になった
引用:Google Map
私は学生の時に水質分析などを専攻してたんで、どんな水なのか気になりましたね。
ざっくり調べた限りでは「アルカリ性の水」じゃないかなー?と思いました。
薬水あたりは、ゆうてコレといったものがなく、大淀町も近鉄も力を入れて投資をする気はないでしょう。
せめて、あのキツイ階段を使わないと駅の出入りができないのは改善した方が良いんじゃない?と思いました。
それでは、今回はこの辺で終わります。またの。
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