撮り鉄の鉄道ノート

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名古屋線で2番目に新しい新正駅、駅構造が特徴的

名古屋線で2番目に新しい新正駅、駅構造が特徴的

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近鉄名古屋線で1番新しい駅は、南が丘駅でした。

>>近鉄で新しい駅はどこ?

じゃぁその次はどこや?

ということで近鉄名古屋線の歴史年表を見ると、新正駅だということが分かりました。

はて?名古屋線の方は、よう分からん・・・どこかいな?

と思ったら、近鉄四日市駅の南隣でした。

今回は、そんな新正駅の話を好き勝手にしていきます。

近鉄名古屋線の新正駅、なぜできた?

近鉄名古屋線の新正駅、なぜできた?

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新正駅は、海山道と近鉄四日市の間に新設開業しました。

タイミング的には、近鉄四日市の大移動からしばらくしてから。

正確には19年後です。

今回も私の勝手な想像ですが、人口増加を見据えて駅を増やしちまえ作戦だと考えられます。

四日市市の発展

四日市市三重県最大の都市で、県庁所在地の津市を上回る都市ですね。

日本ではわりと珍しいかと思います。

他は静岡県浜松市くらいです。四日市市と同じような理由で、大きな企業が色々とあるから。

四日市市の場合は、三重県知事と四日市市長の誘致で、重工業の会社がたくさんできたことがきっかけでした。

このことで、四日市市はメチャクチャ発展します。

四日市市の経済は発展したが、公害が発生

四日市市の経済は発展したが、公害が発生

重工業の発展で、四日市市は札束を燃やして灯りを点けるくらい、景気が良くなりました。

ですが、大気汚染が始まってしまいます。

これは石油の中に含まれている、硫黄という成分が多いせいでした。

✔補足説明

石油の中には硫黄が含まれていて当たり前だが、0.1~3%とかなり幅がある。

当時、四日市で使っていた石油は硫黄を多く含んでいた。

そして、大気汚染が発生するとは知らなかった。

参考:独立行政法人・製品評価技術基盤機構

大量の汚染物質が出てしまい、周辺の人たちはセキが止まらなくなります。

ついに1967年、死亡者まで出て、市民の不満が大爆発。

謝罪と賠償を請求する!

裁判が始まり、5年後の1972年。津地方裁判所は「重工業の会社が悪い」と判決を下して、事態は収束していきました。

1975年に新正駅が開業する

四日市市は公害を反省して、収束前から環境都市へシフトしていきました。

その1つとして、中央緑地公園を作りました。

新正駅は公園完成の6年後に新設開業します。

実は公園の計画は1966年で、その1年前には四日市市が自分の財布(税金だけど)から治療費を出すことを決めています。

四日市市側は、わりと前からゴメンナサイという姿勢だったみたいですね。

公害から立ち直った時期に、新正駅は新しくできました。

新正駅、なんでこんな場所に?

新正駅、なんでこんな場所に?

国土地理院地図

新正駅のホームは臨港通りの上にあります。

なんでわざわざ幹線道路の上にホームを置いたのか、考察してみました。

理由は2つ

  • 前後駅間距離のちょうど良いところ
  • 勾配の関係

新正駅前後の駅間距離は

  • 四日市~新正:1.2km
  • 新正~海山道:1.5km

ですので、だいたい真ん中あたりですね。

ど真ん中なら、150mほどさらに海山道に近い場所。

その地点は、ちょっとした川の上になってしまいます。

この川は伊勢松本近くの農地用用水路の出口になってて、天白川に繋がってました。

なので、せき止めるワケにはいきません・・・

でも理由は場所じゃないと見ています

新正駅まわりの勾配

新正駅は盛り土で駅ホームが高い位置になっています。

当時からそうだったのかは微妙なところですが、3つの情報があります。

ということ。

ですので正しいかどうか分かりませんが、昔はこんな勾配だったんだと思います。

新正駅付近の勾配(昔)

だけど、近鉄四日市の高架化をすることになって、こうなった(?)

新正駅付近の勾配(今)

真ん中あたりに駅を置きたいけど、勾配があるとちょっとよろしくない。

というわけで盛り土をあまりいじらずに、橋をかけた所に駅を置こうとした。

あまり面積を取らない駅構造にした理由は分かりませんが。

急速に発展した四日市市なので、あまり土地が確保できなかったのかもしれません。

なんで、ここに置いた?謎の記念碑

なんで、ここに置いた?謎の記念碑

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新正駅の前には、謎の記念碑があります。

よーく見ると「浜田第二土地区画整理事業」と書いてました。

・・・。新正辺りと何の接点もないんですよ。

ですので、なんで新正駅の前にこんな無駄なモノを置いたのかはよく分かりませんでした。

税金使いきって助成金もらおう作戦かもしれません。

ちなみに、当時の市長さん「加藤寛嗣(かんじ)」は市議会議員のころから公害の問題解決のために色々と頑張った議員です。

市長になってからも環境問題に対しての姿勢を変えず、20年市長を務めました。

自分の在任中に作ってるので、こまけぇ事をいうと「何やってんだろうなぁ」とは思いますが、環境都市・四日市市を作ったのは、この人だと言ってもいいかもしれません。

まとめ:新正駅は私鉄らしい戦略でできた駅

  • 四日市市の人口増に合わせ計画したっぽい
  • すこし寄ったのは勾配の都合かな
  • あまり土地確保できなかったの?

こんなことを感じました。

ちなみに、1日平均の利用者は2019年で783人(乗降人員は、この倍くらい)

隣の海山道は1028人でした。

なので、あまり利用者は多くなさそうです。

駅の近くにあまり住宅が並んでないし、ちょっとアレコレ混ざってるという感じ・・・

更なる発展は難しいかも?

今回はこの辺で。ほいじゃ、またの。

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